「1回15分で遊べるのに内容は超壮大」凄いゲーム たった4人で制作、ドハマリする「グノーシア」

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SF人狼ゲーム『グノーシア』の魅力に迫ります(画像は『グノーシア』公式サイトより)
「テレビゲーム」は子どもがやるものと思われがちですが、書籍や映画ともまた違う独自のシリアスな、あるいはユニークな作品が多数あります。その魅力は奥深く、大人の趣味として楽しめるほどに成熟しているといっても過言ではありません。
そこでこの連載では、ゲームの評論やコラムを10年以上書き続けているゲームライター、いわばゲームで遊ぶプロである渡邉卓也氏が、ゲーマーからは人気でも一般的にはあまり知られていないであろう著名な作品や傑作を紹介します。
第5回は、名古屋の4人が作り上げたSF人狼ゲーム『グノーシア』を取り上げます。

人狼ゲームなのに1人で遊べる

連載第2回『「人に騙されてなぜか笑顔出る」凄いゲームの正体』では、みんなで騙し合いをする「人狼ゲーム」の作品を紹介しました。

ベースになる人狼ゲームのルールをおさらいすると、村のなかに紛れた人狼を探すために議論する複数人向けの遊びです。村人たちは話し合って人狼を探り、人狼と疑われる村人を毎晩1人吊る(縛り首にする)形で排除を狙います。逆に人狼はバレないように村人に紛れ込み、毎晩1人誰かを襲っていきます。

すべての人狼を排除できれば村人側の勝利。逆に人狼側は村人を消していき、「村人の数=人狼の数」になれば勝利となります。

複数人で楽しむのが基本なので、第2回の記事を読んで「興味はあるけど一緒に遊ぶ人がいない」だとか「初心者なので参加する勇気がない」と思ってしまった人もいるでしょう。

実はそんな人にぴったりの作品もあるのです。今回紹介するのは『グノーシア』。本作は名古屋のゲーム制作集団「プチデポット」によって開発された作品で、なんとたった4人で作り上げた傑作となっています。

『グノーシア』は「日本ゲーム大賞2019」でゲームデザイナーズ大賞の最終選考にまで残ったほか、「CEDEC AWARDS 2020」ゲームデザイン部門で優秀賞を獲得しています。「1人で遊べる人狼ゲーム」というのも、なかなか珍しい作品といえるでしょう。

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