千葉さんは、業界に関する知見を持っている人が集合し、密度の高いコミュニケーションを取っていけるような、バーチャルな「タレントプール」を作っていきたいとおっしゃっています。
「スタートアップ企業こそ、外部の知恵をうまく借りて自社の課題を解決すべきと思います。私が考えるタレントプールは、投資先の課題を投げたとき、『だったらこんな人がいるよ』、『こんな解決方法があるよ』などとキャッチボールできるような、双方向性の高いもの。そのキャッチボールを経ることで、『我こそスタートアップ企業で力を発揮したい』という人が現れるかもしれませんし、『この人をこの会社に紹介したい』とか『この人にコンサルティングしてもらったらどうだろう?』などというコミュニケーションが生まれると思うのです」
志を持っている人の背中を押すということ
「スタートアップ企業で自分の力を試したいという志を持っている人は、どんな組織にもいるはずです」と、千葉さんは言います。
「我々は、そんな志を持っている人そのものを増やすことはできません。しかし、その人たちに対して『やりたい』と判断してもらえる材料を出すことはできます。その材料をどれだけ出せるかが、ヘッドハンターたる我々の役割だと思っています。そして、大企業からベンチャーへ、ベンチャーから大企業へ、ライフサイエンスという分野のなかで、人もシーズも流動していくという動きをどれだけ作れるかが大切だと考えています」
ライフサイエンス分野においてベンチャーというキャリアパスが一般的になってきたのは、他業界に比べて半歩遅れだと言います。その動きを可視化し、成功事例を積み上げて人材流動化の一助となるというのが、千葉さんの役割です。
ビズリーチでも、千葉さんたち産業革新機構のヘッドハンターの助けになるべく、優秀な人たちのタレントプール作りのお手伝いをしています。今すぐに転職はできないけれど、業界の知見を持った志の高い人たちと緩いつながりを持ちたいという人を集め、いつかその人たちの背中を押すチャンスが来ることを願っています。
(構成:朝倉真弓)
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