ビズリーチが採用面接の全履歴を残すワケ 採用の成否は、数年後に初めてわかる

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 「なぜ、ビズリーチには人が集まるのか?」──。2009年4月にサービスを立ち上げてから5年を迎えた株式会社ビズリーチ代表の南壮一郎は、たくさんの人たちからこのような質問を受けてきた。仲間と2人で始めた会社は、2014年6月現在、従業員数約300人に成長した。ただし、最初から人が集まってきたわけではない。多くの成功者から採用の仕方を教わり、それを自社流にアレンジすることでうまく回り始めたのだ。じっと待つだけの「草食系」では優秀な人はやって来ない。「肉食採用術」のすべてを公開する。あなたの会社も採用強者を目指していただきたい。
肉食採用の教え:採用面接の担当者全員で、面接時に何をどう評価するのか基準を合わせる。

 

会社としての面接基準とは?

(撮影:梅谷秀司)

会社が大きく成長するにつれて、社員数が増え、採用人数も増えていきます。それに従って増えるのが、面接官の人数。現在、ビズリーチでは、メンバー20人程度で応募者の面接に当たっています。

まだ会社の人数が30人以下だった時期は、僕とCOO(最高執行責任者)、CTO(最高技術責任者)の役員3人で面接を行っていました。3人の出身は、営業とマーケティング、そしてエンジニアなので、それぞれが違った判断基準で相手を見ます。専門分野のスキルに関しては、その分野に精通した者でしか判断できない部分もあります。

しかし、それ以前の基礎的なスキルや仕事に対する考え方や将来に対する思いなど、会社のコアバリューに関係する部分に関しては、誰が面接しても同じように評価できるようにするべきです。すなわち、会社としての面接基準をそろえなければならないということです。そのことを痛感したのは、次のようなことが頻繁に起こっていたからでした。

応募者全員の面接履歴をすべて残す

まだ面接を始めて間もない頃、1次面接で僕が通したのに、次のCTOの面接で応募者が落とされていたことがありました。逆に、COOが1次面接を通したのに、僕が次の面接で落としたこともありました。

ほかの人では判断しえない専門スキルの部分で条件に合わなかったのであれば仕方がありません。しかし、そうでない部分、会社のコアバリューと合致する人材か否かを判断する部分で、面接官同士の目線合わせができていなかったことも少なくありませんでした。1次面接を通した人、2次面接で落とした人、貴重な時間を作って面接を受けに来てくださった方、双方の貴重な時間と労力というコストをムダにしてしまったことになります。

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