そのため、「現在、弊社には300人を超える従業員が働いていて、このぐらいの売り上げを上げています。1年前にあなたが不安視されていた安定性は改善したと思いますが、いかがでしょうか?」などという話をしやすいのです。
時間が経ってお互いに状況が変わったことにより、入社のベストタイミングが訪れたということもよくあります。このようなすばらしい出会いを見過ごさないためにも、面接履歴は詳細に残すべきと考えています。
採用の本当の成否は、数年後に初めてわかる
そしてもうひとつ、これこそ人事管理の理想的な姿だという活用方法があります。それが、入社数年後の本人の人事評価と照らし合わせて、再び採用に生かしていくというやり方です。
たとえば、入社した人は3年後、何を成し遂げたか? 5年後、どんな活躍をしてくれたか? こうした人事評価を集め、評価が高い人は入社時にどのようなことを言っていて、どのような評価だったのかを丁寧に拾い出していきます。すると、一定の傾向が見えてくるはずなのです。
こうして得た情報を再び採用活動に生かすという試みは、絶対に行うべきです。本来、採用の成功は、目標人数をクリアしたか否かだけでは判断することはできません。入社後、その人がどこまで活躍してくれているかを追跡して、初めて成功だったのか、そうではなかったのかが判断できるのです。
そのためには、入口のところの履歴が残っていなければ話になりません。こういった発想が面接担当者全員の腑に落ちていないと、すべてを記録して残そうというモチベーションにつながっていかないのではないかと思います。
(構成:朝倉真弓)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら