企業の資金調達と投資家による有価証券売買の仲介という2つの機能を担う証券界。足元ではIPO(新規株式公開)に関して議論が勃発。「貯蓄から資産形成へ」の移行をどう進めるかという長年の宿題もある。こうした課題にどう向き合うのか。日本証券業協会の森田敏夫会長に聞いた。
──協会ではIPOについての会議を立ち上げて議論していますね。
IPO全体を総点検するよい機会になったと捉えている。
そもそも株価は短期的には人気投票になりやすい。初値が公開価格を上回った場合でも、上場から250日後には株価が公開価格を割っている例がほとんどだ。
また、マザーズというマーケットには特有の難しさがある。上場する企業の規模が小さく、機関投資家は参入しにくい。小ぶりな段階で資金調達ができて、成長できるというメリットはあるが、個人投資家がほとんどで過熱しやすい。
こうした理解が進んできたことで議論は価格形成からIPOプロセス全体の見直しに移っている。
──22年以降何を見直すのですか。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら