八方ふさがりだった最悪期を脱し、ようやく回復の兆しが見えてきた。国内旅行会社最大手・JTBの山北栄二郎社長は、2022年度の国内旅行について、「19年度並みに回復するだろう」と展望を語る。
コロナで大打撃に見舞われた観光業界。JTBも20年度は1051億円と過去最大の最終赤字に転落。店舗の統廃合や大幅な人員削減、さらに本社の売却など厳しいリストラ策を実行してきた。
他社も同様だ。海外旅行が主力のエイチ・アイ・エスは社員1200人のグループ外出向を実施。20年10月期、21年10月期と2期連続で苦戦を強いられ、資金捻出のために東京・神谷町の本社の売却を余儀なくされた。
かつてない危機に見舞われた観光業界だったが、断続的に発出されていた緊急事態宣言が21年9月に解除されたことで、足元では少しずつ活気を取り戻しつつある。
「10月以降、(まん延防止等重点措置など)さまざまな制限が解除され、旅行需要自体はかなり強いと感じている。21年度上期の国内旅行は19年の20%程度だったが、下期は最終的に70%から80%まで回復し、期末時点では19年度並みに回復するのではないか」(JTBの山北社長)
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