トヨタの株価上昇、テスラの頭打ちを読み解く 電動化の競争を占う“重要指標"

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株価が初の1万円を突破したトヨタ。一方、2020年に急騰したテスラの株価は頭打ち。この違いをどう見るべきか。

トヨタとテスラの株価が対照的な動きをみせている(撮影:鈴木紳平、大澤誠)

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「現在の株式市場での評価は(テスラに)完全に負けているが、われわれもそれを横で見ているだけではなく、確実に手を打っている」

2020年11月の決算説明会、アメリカの電気自動車(EV)専業メーカー・テスラに対する見解を問われたトヨタ自動車の豊田章男社長は、そう語っていた。

テスラの株価上昇はその後も続き、時価総額は一時8000億ドル(約80兆円)を超えた。が、今年に入ってテスラの株価が頭打ちとなる一方、トヨタは株価上昇が続き、両社の“差”が詰まってきている。

トヨタの株価が上場来高値を更新し、時価総額が30兆円に突破した6月初め、豊田社長は「リアルな事業や雇用を抱え、設備投資や開発投資をしている。『リアルな経営』が市場に評価されたのであれば、ありがたい」と口にしていた。そして、6月16日の株主総会前日には初めて株価が1万円を超えた。

では、両社の株価動向の要因は何か。トヨタ、テスラの順にみていこう。

コロナ禍で異例の宣言

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