電動化の波は4輪だけではなく、バイクのような2輪にも押し寄せている。国内バイク2位のヤマハ発動機、日髙社長に今後の課題を聞いた。
大型バイクの電動化は難しい
――2050年にバイクなどの90%を電動化するという目標を掲げました。逆に言うと、その時点でも10%は電動化できないということでしょうか。
基本的には趣味向けの大型バイクが電動化せずに残るだろうと見ている。カーボンニュートラル燃料(二酸化炭素の排出が実質ゼロの燃料)が普及してくると、一部の大型バイクは排出をなくせるが、残りの部分はまだ解決策がないとみている。
例えば、ハーレーダビットソンのように、車に近いタイプのバイクなら多くのバッテリーを積むことができるので電動化も難しくないだろう。
大型の中でもスポーツバイク(速さや機動力を重視するバイク)のような趣味的要素が強いバイクが電動化できるのか。バッテリーを無理に積むと重くなることで走行性能が変わるうえ、価格も高くなってしまう。
実際使う場面を想像したときに、無理矢理バッテリーを積んでも航続距離は100~150㎞くらいで、高速道路を使うと2時間も走れない。
――東京都は2035年までに都内におけるバイクの新車販売で、100%非ガソリン化を目指す方針です。こうした流れは世界的に広がっていきます。
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