試作車の公開から2年を経て、EVの本格販売に向けて動き出したソニー。迎え撃つ日系自動車メーカーの胸中はいかに。
トヨタ自動車の豊田章男社長はかねて「テクノロジー企業の新規参入は自動車産業の将来性を示すものだ。ユーザーの選択肢も増える」と歓迎の意向を示している（写真：日本自動車工業会）
「ソニーが本格的に自動車業界に入ってくるのであれば、自工会への加入をお待ちしている」。1月27日に行われた日本自動車工業会（自工会）の定例記者会見。会長の豊田章男・トヨタ自動車社長はソニーの自動車業界参入について聞かれ、歓迎する意向を示した。
1月にアメリカのラスベガスで開かれたテクノロジー見本市「CES2022」で、ソニーはEV（電気自動車）の市場投入を本格的に検討すると発表した。今春にはEVの事業会社である「ソニーモビリティ」を設立する。
吉田憲一郎社長は「ソニーはモビリティを再定義する、クリエイティブエンターテインメントカンパニーになれる」と強い自信を示した。
衝撃が走った自動車業界
自工会は歓迎ムードを醸し出したが、国内の自動車業界には「ソニーショック」とも呼べる衝撃が走ったのも事実だ。
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