日本食が欲しければバンコクまで買い出し--バングラデシュ駐在員を取り巻く生活環境と現地習慣
インドと比べるとタイに近い感じも少しあります。バングラデシュは、もともといわゆる「ベンガル」と呼ばれる地域の東側に当たって、インドの西ベンガル州と文化や言語は近いのですが、海や川の影響、雰囲気など南インドに近い印象もあります。
■ムスリムだが、国営ビールがある
--ムスリム国家ということは、お酒は飲まないのでしょうか?
基本的にバングラデシュ人はお酒を飲みません。駐在員が泊まるようなホテルや外国人クラブみたいな所にはありますが、通常のレストランでは皆無のようです。インドよりもお酒は飲みにくい国だと思います。
矛盾するようですが、国営のビールがあるそうです。ムスリム国家をうたっておきながら変ですね。中東などアラブ国家のほとんどでこういうことがありますが、大体似たような感じで、裏ルートなどで何とか手に入れているようです。私は酒なしで生きていけますので、何の支障もありませんが、好きな人にとっては出張などでもつらいところかもしれません。
--他に駐在員生活に関係しそうな、ムスリム国家であることの特徴的な習慣というのはありますか?
やはり1日に数度の祈祷時間でしょうか。日系企業の工場も時間や空間を提供して運営が行われています。ただ、皆がそれをやるわけではありません。私もホテルで窓を開けて寝ていると朝5時ごろ、祈祷のコーランがサイレンのように響き渡り、たたき起こされました。泊まった部屋が3階だったので、なおさらうるさかったのだと思いますが、あの大音量は驚きます。
あとは、昼休みでしょうか。日本では12時から1時間が普通ですが、イスラムの祈祷時間に沿って午後1~2時です。祈祷時間が終わると一斉にレストランに入ってきたりして混み合います。外食では1時30分~2時を避けるといいかもしれません。