日本人も、"コミュニケーション力"を磨こう

対話術は、グローバルリーダーの必須スキル

「死刑は妥当か」というテーマであれば、まず、死刑を認めるべきとするAチームが主張→反対とするBチームが主張および反論→Aチーム→Bチーム、という形で交互に主張と反論を重ねる。コンテストでは最後に審査員がどちらの主張に論理性があるか、などをもとに勝負を判断する。

 ディベートは単に口先だけのものではない。以下のような多様な知的スキルを効率的に養うことができる”最強のコミュニケーター養成“メソッドでもある。

まずはリサーチ力。テーマは基本的に事前に与えられ、生徒たちは賛成派、反対派どちらの立場を割り当てられても いいように、十分にリサーチをしておく必要がある。主張は、複数の理由や根拠によって裏付けられていなければならず、多くの材料を集める必要がある。情報 があふれかえる時代に、本当に必要な情報だけを収集する力は物を言う。

論理構築力も重要だ。自分の主張に説得力を持たせるためには、論理立てて説明をする必要がある。エビデンスや理由をきっちりと積み上げてロジックを成立させなければならない。論旨を明快に整理して主張をし、説得する技術はビジネスでも必ず生かせるスキルだ。

レトリックには3つのアプローチがある

レトリックにも神経を使う必要がある。古代ギリシャ時代に発達した、人を動かす説得術「レトリック」。哲学者アリストテレスは、優れた話し手は「ロゴス」(論理)、「パトス」(感情)、「エートス」(信頼性)の3つのアプローチを習得しなければならない、と説いた。

つまり、論理的なメッセージ、聞き手の感情を揺さぶるアピール力、聞くに値すると思わせる話し手の信頼性、の3つが説得の柱になるということだ。このほかにも、「繰り返し」「比喩」「韻」など100近い「レトリック術」があり、グレートスピーカーといわれる人はこうした「技」を縦横無尽に使いこなすこと で、カリスマ性を築き上げてきた。

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