正月のいらぬ親子ゲンカをうまく避ける方法 怒鳴ってもなんの解決にもなりません

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番組内では、「正月三が日の過ごし方」というお題で、夫と妻が、まずは優先順位の高い順に5つの「やりたいこと」をそれぞれ書き出しました。

【夫】
① 駅伝を観たい
② 家でゆっくりしたい
③ おせちを食べたい
④ 初詣に行きたい
⑤ 家電セールに行きたい
【妻】
① 福袋を買いたい
② 初詣に行きたい
③ 同窓会に行きたい
④ 外食をしたい
⑤ 録画したドラマを観たい

 

この結果を見て、たとえば、

・夫が①駅伝を観ている間に、妻は別のテレビで、⑤録画したドラマを観よう。
・夫が⑤家電セールに行くときに、妻は同行して①福袋を買おう。
・妻は③同窓会に行きたいのだから、それには触れず、夫は②家でゆっくりしよう。

 

といったように、相手の「べき論」を否定せず、民主的な擦り合わせができるのです。

これを親子間でも実践してみましょう。たとえば、このような結果が出たとします。

【親】
① 家族で初詣に行きたい
② 家族で外食をしたい
③ 子どもの考えを聴く時間がほしい
④ 祖父母に子どもを合わせたい
⑤ 親の思いを聴いてもらう時間がほしい
【子】
① デートをしたい
② 正月初売りに行きたい
③ 同窓会に行きたい
④ DVDを一気に観たい
⑤ 親とは別に過ごしたい
 

先程の夫婦間よりも技術的解決が難しそうですが、それでも糸口はありそうです。

・子が⑤親とは別に過ごしたいのなら、親に③その考え(理由)を率直に話してほしい。
・子が②正月初売りに行きたいのなら、②家族で外食も兼ねられないだろうか。④おじいちゃん、おばあちゃんも一緒ではどうだろう?
・子の①デートや③同窓会に行くことは構わないけれど、⑤親の思いも聴いてほしい。

 

少なくとも、「怒ればなんとかなる」「怒鳴ったほうが相手に響く」というメンタリティで、親が反射的に、かつオートマチック思考で声を荒げてしまっていたときよりは、親子共々平和的な話し合いができそうです。

そして、親も子も、自分だけのわがままを押し通そうと依怙地になっていたり、また「負けたくない」とつまらない意地を張っていたことに気づく機会になるかもしれません。「べき論」は、己の信念なので、持ってかまわないし、持ったほうがよいのだけれど、その伝え方を誤らないことと、親子とはいえ、相手の「べき論」を受け容れる度量を大きくすることが、良好なコミュケーションの構築に寄与することでしょう。

これ以外にも、前連載である『フェデラー選手も学んだアンガーマネジメント』の第4回『無用なケンカを回避するこんな方法』も参考にしてみてください。アンガーマネジメントに興味を持たれたかたは、拙著『パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)をご高覧ください。

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