夫の実家で過ごす年末年始、もうイヤです! 憂鬱無比、「長男の嫁」を襲う悲劇

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世の多くの姑は、嫁が「婚家の人は自分に意地悪い」あるいは「重い」「うざい」という先入観が強く、初めから仲良くする意思がさらさらないと感じています。

しかし逆に嫁側から見れば、「無理して急に親子のように振る舞えと言われても、息苦しい」となります。嫁姑の距離感の難しさは、古今東西を問わず非常に難しいモノなのです。ここには、世代別に「嫁への期待、姑への期待」に埋め難い乖離があることが伺えます。

嫁姑問題は、シリーズにしても書ききれるものではありませんのでこのくらいにしますが、夫にとっては実母の我がままや厳しすぎる面で妻が苦労している場合は、必ず妻に理解を示し、励まし謝り礼を言って妻をねぎらうべきです。それだけで妻側は随分と救われるものです。親と同じ立場に立って、妻に無理解な夫がいますが、いつかしっぺ返しがあると覚悟をくくるべきですね(当然、鬼嫁が善良な実母をいじめている時はその限りではないので、当事者の状況判断が迫られるのは言うまでもないことですが)。

嫁と姑との仲は、夫からの愛情に大きく影響

子供にとっては大切な祖父母を疎外するような母親の狭い心は(もちろん、一部の極端にひどい姑の場合は別ですが)、その器の範囲内でしか子供の人格形成ができず、築く家庭も「小さい」ものです。それに今は夫婦仲が良くても、実家の親と上手くやってくれないという理由で、妻に愛想をつかせる夫も少なくありません。

今貴女が受けている夫の愛や優しさも、妻としての行為が可愛くなければ永遠のものではありませんのでご注意を!大切な人の大切な人は、自分にとっても大切な人なのですよ。

年末年始の姑の皆さんには、「嫁を自分の娘と勘違いしてはいけない」ということをお伝えしたいです。

自分を振り返っても判るように、自分を育ててくれた実母のほうが姑より、お嫁さんには大切に決まっています。嫁を実の娘のように思っていると自慢する人もいますが、勘違いの始まりだと思います。あくまで義理の関係であることを踏まえた上での節度ある心配りが大切だと思います。

義父母に不満が大きかったお嫁さんほどその反動で、義父母亡きあと、義兄たちとの関係を断って、自分たちの家族だけでまとまろうとし、結局大家族はバラバラになります。自らが亡きあとの兄弟関係の安定も考え、嫁に対しては節度ある心配りを忘れてはなりません。

息子夫婦の仲が良ければそれが一番と考え、それ以上は何も望まず、干渉しないことです(もちろん、一部には姑と嫁が本当の親子のように仲がいい事例もあり、ここでも絶対の一般論はないのは勿論ですが、総じて嫁との関係を無理に縮めようとしても逆効果が多いものです)。

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