パワハラ裁判に「勝てるメモ」を残す方法は? 信憑性を高めるにはデジタルデータも駆使

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「(1)『抽象的』と言われないための対策は、とにかく細かい所を具体的に、かつ、詳しく書くことが大切です。『○○のことでひどいことを言われた』というメモでは、証拠としては不十分です。

今回のケースのように、できるだけ具体的な言葉を思い出して、やり取りを再現しておくことが必要です。

また、実際に言われたこと・やられたことを具体的に詳しく書くのは、(2)『事実と異なる』と反論されることへの対策にもなります。事実と異なることを詳しく書くのは難しいことですから、できる限り思い出して詳細に書けば書くほど、迫真性、説得力が増すことになります」

写真を自分宛にメールしておこう

(3)「記憶があいまいになる」という点についてはどうだろう。

「これは、パワハラを受けた直後に書くことに尽きます。パワハラを受けてからできるだけ早い時点で書きましょう。言われた言葉や加害者の表情、周囲の状況、自分の精神的苦痛など、まだ詳しい印象が強烈に残っている段階で書くことによって、真実に迫るメモになりますから」

理系の研究実験ノートなどでは、記載した日付をきちんと書いておいたり、追記ができないように余白を埋めたりといったこともするようだ。こうしたことは役に立つだろうか?

「そうですね。何か起きたら、すぐに手書きで内容をメモして、それをスマホやデジカメで撮影し、自分宛にメールを送っておけば、その日付のデジタルデータから、メモを直後に作成したことを示すことができ、よりいっそう証拠能力が高まるでしょう」

岩城弁護士はこのようにアドバイスを送っていた。

岩城 穣(いわき・ゆたか)弁護士
1988年弁護士登録、大阪弁護士会所属。過労死問題をはじめ、労働・市民事件など幅広く活躍する「護民派弁護士」。
事務所名:あべの総合法律事務所

 

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