吉野家はなぜ今、「並盛80円値上げ」なのか これが"値上げ発表会見"の一部始終だ

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――調達先の開拓・分散は検討しているのか。

今後も検討していくが、穀物肥育牛で吉野家が求めるスペックのものを吉野家が求める量を確保するには、米国産にならざるをえない。

会見場には多くの報道陣が詰めかけた

――アジアでの需要拡大で、今後数量に影響が出る可能性は?

数量の手当てに関する不安は持っていない。一方で、米国以外の調達先の検討を継続していく。

――牛肉以外の商品戦略についてはどうか。

牛肉以外のメニューは現在もさまざまな検証を重ねている。今秋にはロース豚丼を再販売したし、チキンなどの商品も開発を進めている。

――牛すき鍋膳の価格を据え置くのはなぜか。

牛すき鍋膳は今年再登場する際に価格の改定を実施している。

使命は「うまい牛丼を提供すること」

――値上げによって、「うまい、やすい、はやい」という企業理念はどうなっていく?

これからも守っていく。現在の相場の状況の中で実現できる「うまさ」「安さ」を提供できるのが380円。ファンの期待に答えられるよう、努力を重ねていく。

――3つの理念のうち、これからはどこを大事にしてくのか。

あえて優先順位をつければ、うまいが一番大切で、安い、早いの順。吉野家が守っていかないといけないのは、牛丼へのこだわり。うまい牛丼を提供することだ。

(撮影:梅谷秀司)

猪澤 顕明 東洋経済 記者

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いざわ たかあき / Takaaki Izawa

1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後、民放テレビ局の記者を経て、2006年に東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、ニュース編集部などに在籍。2017年に国内のFinTechベンチャーへ移り、経済系Webメディアの編集長として月間PVを就任1年で当初の7倍超に伸ばす。2020年に東洋経済へ復帰、「会社四季報オンライン」編集長に就任。2024年から「東洋経済オンライン」の有料会員ページを担当。

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