増税後、牛丼チェーンの業績はどう変わったのか?
6月の牛丼チェーンの既存店売上高は、明暗が分かれました。ゼンショー傘下の「すき家」は、前年同月比4.3%増。吉野家は同比2.8%減となったのです。
冒頭でも触れましたが、増税後、すき家は牛丼並盛りを10円値下げした一方で、サイドメニューを値上げしました。それによって客単価が4.4%上がり、全体の売上高も伸びたというわけです。
ただ、この数字は「前年同月比」であることに注意が必要です。昨年6月、同社の売上高は同比7.1%減と大幅に落ち込んでいましたから、その反動で数字が上がりやすくなっている面もあるのです。もちろん、増税後の値下げ効果も出ているのでしょうが、昨年の状況もあわせて判断することが大切です。
一方、吉野家は、昨年4月に牛丼並盛りを100円値下げしたことで、昨年は4月から6月にかけて既存店売上高が前年同月比10%以上も伸びていました。今年6月は減少しましたが、こちらも、昨年の反動で数字が落ち込んでいる部分があるのです。この点を考えますと、吉野家の増税後の売り上げは一概に悪いとは言えません。
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