ゼンショー、吉野家、マクドナルドを分析する

消費税アップ後の外食産業の行方は?

 消費税8%への引き上げにあたり、外食業界の対応に注目が集まりました。例えば、大手牛丼チェーンは、これまで牛丼並盛りが280円で横並びになっていたのが、吉野家は20円値上げして300円に、すき家は10円値下げして270円に改定されました。ファミリーレストランやファストフードも、各社戦略が異なっています。
外食産業の業績は、増税によってどれだけ影響を受けたのでしょうか。今回は、ゼンショーHD、吉野家HD、マクドナルドHDの決算短信を分析します。
8月末で一線を退く吉野家HDの安部修仁社長。厳しい競争は今後も続くのか(撮影:今井康一)

増税後、牛丼チェーンの業績はどう変わったのか?

6月の牛丼チェーンの既存店売上高は、明暗が分かれました。ゼンショー傘下の「すき家」は、前年同月比4.3%増。吉野家は同比2.8%減となったのです。

冒頭でも触れましたが、増税後、すき家は牛丼並盛りを10円値下げした一方で、サイドメニューを値上げしました。それによって客単価が4.4%上がり、全体の売上高も伸びたというわけです。

ただ、この数字は「前年同月比」であることに注意が必要です。昨年6月、同社の売上高は同比7.1%減と大幅に落ち込んでいましたから、その反動で数字が上がりやすくなっている面もあるのです。もちろん、増税後の値下げ効果も出ているのでしょうが、昨年の状況もあわせて判断することが大切です。

一方、吉野家は、昨年4月に牛丼並盛りを100円値下げしたことで、昨年は4月から6月にかけて既存店売上高が前年同月比10%以上も伸びていました。今年6月は減少しましたが、こちらも、昨年の反動で数字が落ち込んでいる部分があるのです。この点を考えますと、吉野家の増税後の売り上げは一概に悪いとは言えません。

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