「すき家」「和民」問題の向こうに見えるもの
外食の人手不足が暗示する、日本の将来
牛丼チェーン店というと、24時間開いているのが当たり前だったのですが、最近、臨時休業するお店が増えています。
アルバイトが集まらないから、というのがその理由。ちょっと前までリストラ、就職難だったのに、いつのまにか人手不足になっているようです。そこで今回は草食投資隊の3人に、雇用の最前線について話し合ってもらいました。早朝のファミレスで・・。

牛丼チェーンでは臨時休業する店も。ゼンショーHDの「すき家」では、人手不足などの理由から、時給を上げてもアルバイトが集まりにくい(都内店で、撮影:尾形文繁)
今は、人手不足には違いないが・・
中野 今回も前回と同様、早朝のファミレスに集合です。もう、大分前になりますが、ファミレスでモーニングを頼もうとしたら、料理ができませんって言われたじゃないですか。
渋澤 そうそう。確か、コックさんが来ていないとか何とか(笑)。
藤野 考えてみれば、あの時から人手不足って徐々に顕在化してきていたのかも知れませんね。
中野 ということで、今回は本当に今、人手不足なのかということを考えてみましょうか。つい数年前までは、リストラ、リストラで職を失うことの恐怖が常にあったわけですが、この変化は何なのでしょう。非正規雇用の有効求人倍率が1.28倍ということですが、これって実質的に、会社が人を雇いたくても採れない状態ですよね。
藤野 ただ、一方では大量のニートがいるわけです。つまり、働くことを諦めている人たちですね。そういう人たちは有効求人倍率や失業率にカウントされないから、数字だけで労働力がひっ迫しているとは言い切れない面はあります。とはいえ、生産年齢人口が減っているのは事実で、特に若い人を中心として、2020年までに400万~600万人減るという意見もあります。人口減少のインパクトは非常に大きいですね。
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