「すき家」「和民」問題の向こうに見えるもの

外食の人手不足が暗示する、日本の将来

藤野まあ、確かに親の意見は強いですね。上場企業になると、未上場企業に比べて、就職希望者が3~10倍くらいになるそうです。そのなかで、さらにブランド企業の人気は高い。ところが、その上場企業でさえも、求めている人材がなかなか集まらないと嘆いています。いずれにしても、未上場企業よりも上場企業、上場企業のなかでもブランド企業という絞り込みには、多分に親の意見が反映されています。

中野まあ、でも人手不足ということですから、働くところを選ばなければ、しっかり給料は稼げるということでしょう。

体を使うか、頭を使うか

藤野 稼げるか、稼げないかは、仕事の内容によりけりだと思います。

右図を見て下さい。この図は、縦軸を所得の変化率、横軸の左側が体を使う仕事、右が頭を使う仕事として、それぞれの所得変化率が今後どうなるのかを示しているのですが、仕事の内容を「体を使う仕事(A)」、「普通のオフィスワーカー(B)」、「頭を使う仕事(C)」、というように分けて考えると、体を使う仕事というのは、人口ピラミッドで考えても絶対的に人不足に陥っている分野です。今後、この部分が著しく改善することはないでしょう。だから稼げる余地がある。

一方、頭を使う仕事も稼げます。が、これは難しい資格を持っているかどうかというよりも、高付加価値を生み出すことができるクリエイティビティを持っているかどうかが問われます。そして、普通のオフィスワーカーに関していえば、恐らく今後、収入は伸びない。なぜなら、インターネットやグローバル化によって、置き換えられる可能性が高いからです。たとえば単なる経理や事務ならば、インドや中国、フィリピンなどで、もっと安いコストで代替してもらえます。

中野中途採用の面接で、「管理職ならできます」って言っちゃうような人ですね。

渋澤 だから、これから就職を目指す人は、体を使うか、頭を使うかのいずれかを目指さなければなりません。

藤野現在、普通のオフィスワーカーをやっている人にとっても同じですね。食えなくなる恐れがある仕事にしがみついているのではなく、より稼げる方に、自分のキャリアを持っていくようにすることも大事です。

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