アラサーのための戦略的「人生相談」--不毛な会議ばかりで、時間が浪費されます
もう1つ大事なのは、フォーマット化。何月何日に、どういうテーマについて、誰が主催者で、何を決めるかを、フォーマット化するわけです。そのデータを皆にあげればいいんです。なおかつそのフォーマットは、必ずミーティングアジェンダが議事録になるような形でつくっておく。これによって全然効率が違うし、皆のモチベーションも上がるんですよ。
バカバカしいですが、僕が以前勤めていた会社では、2時間の会議で、1時間後に初めて、今日の会議の目的がわかったなんてことがよくありました。僕は事前のミーティングアジェンダを定めていない人間は無能と見なします。
佐藤:すみません。うちの会社は、まさに会議が始まって30分後ぐらいに「さて今日の決めること何だったっけ」というところから始めるので、その前のレベルだということがよくわかりました。
広瀬:それ、バカバカしいじゃないですか。あなたの会社に限らず、90年代以降に、日本企業のパフォーマンスが落ちている。生産性が落ちているのは、完全にホワイトカラーなんです。ブルーカラーの生産性はまったく落ちてないんです。20人の会議で、1時間あればできることを3時間やっているということは、生産性は3分の1ということですよね。
佐藤:そうですね。いるだけなのに、部長と課長と偉い人が皆集まって何も発展してない。
広瀬:できない人間に限って会議が大好きでしょ。やっていないことが不安なわけ。会議をすることで、自分は仕事やっているというアリバイ作りをしてるわけです。そろそろ、そういう人間の居場所もなくりつつあるんだけど、それをどうするかっていうのは日本の企業にとってものすごく重要な課題です。
ひろせ・いちろう
1955年生まれ。東京大学法学部卒業。1980年、株式会社電通入社。トヨタカップを含め、サッカーを中心としたスポーツ・イベントのプロデュースを多数手がける。2000年に株式会社電通を退社し、(株)スポーツ・ナビゲーションを設立。その後、独立行政法人経済産業研究所の上席研究員を経て、2004年にスポーツ総合研究所を設立し、所長就任。江戸川大学社会学部教授を経て、多摩大学の教授として「スポーツビジネス」「スポーツマンシップ」を担当。著書に『Jリーグのマネジメント』『スポーツマンシップ立国論』など。現在東京と大坂でスポーツマネジメントスクールを主宰し、若手スポーツビジネスマンを育成している。
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