ただ、日本が今後このようなトライアルを許容する方向に動く可能性は、やはり高くないだろう。今年6月に施行された改正薬事法では、薬局で購入できる「大衆薬」の大半がネット販売解禁となったものの、同時に、より市場規模の大きい「処方薬」はネット販売禁止と明確に定められたのだ。
アメリカでは「テレメディスン」が普及するが……
これについて夏野氏は「お医者さんが一度診て必要だと判断した薬なのに、薬剤師まで対面で判断しなければならないことがあるのか。滅茶苦茶だ」と語る。
アメリカでは今回のグーグルの例以外にも、スマホアプリなどを用いた類似のサービスがいくつも生まれており、「テレメディスン(遠隔医療)」として新たな市場を築き始めている。そんな中にあっても「対面の原則」を重視する日本。夏野氏は「既得権益を守っているとしか思えない。日本の医療におけるIT活用は、先が真っ暗闇だ。誰か抜本的に考え直せる人、厚生労働大臣になってください」と嘆く。
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