泣く子も笑う｢テーマパーク歯医者｣とは？キッズデンタルパークの"農耕型"戦略

嶋浩一郎 : 博報堂ケトル共同CEO

2014/10/28 6:00

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一見して歯医者とは思えない、カラフルな色彩が印象的なキッズデンタルパーク。まるでテーマパークのようだ。

今回取り上げるのは、0歳からの小児予防歯科プログラムを提供している「KIDS DENTAL PARK」（キッズデンタルパーク）。子どもが好む派手な原色の内装、保育士を常駐させて提供する健康な歯を保つための教育プログラムなど、広告代理店・博報堂の社内ベンチャ―という立場から今までの歯科にはなかった事業に取り組んでいる。

歯科には歯が痛くなってから通う人が一般的には多い。しかし、幼い頃から予防の習慣を身につけておけば、疾患になるリスクを下げることができる。キッズデンタルパークは現在、全国で5院を手掛けており、各地で口腔内予防の大切さを広めている。

社長の神保剛康さん、シニアビジネスプロデューサーの溝田高虎さん、歯科衛生士の木村めぐみさんにインタビューし、キッズデンタルパークの考え方や事業成功の理由などについて聞いた。

今回登場する上司と部下は？

神保剛康（じんぼたけやす）●2000年途中入社（前職はイベント会社に勤務）で静岡博報堂に入社し、営業部配属。12年博報堂DYグループのビジネスアイデア実現支援プログラム（AD+VENTURE）にKDPの事業計画を応募し、採用され起業。13年博報堂の子会社に移管され現在に至る。

KIDS DENTAL PARK
代表取締役社長
神保剛康氏

■マーケティングのアイディアを考えるために心掛けていることは？
常に生活者の一人として、より快適な生活とは何か、現状に問題がないかを考える。

■座右の本は？
『ドットコム仕事術』（大前研一）

■好きなテレビ番組は？
『奇跡体験！アンビリバボー』（フジテレビ）

■参考にしているｗｅｂサイトは？
特になし。

■マーケティングを一言で表現すると？
生活の質の向上を無理なく実現させる仕組み・活動。

溝田高虎（みぞたたかとら）●1975年、博報堂入社、メディア（雑誌社）担当の後、営業へ異動。食品会社、車、オーディオ会社などを担当。1990年、九州支社転勤（17年）。後半6年は営業局長、2007年に静岡へ転勤し、（株）静岡博報堂社長（5年間）。12年10月から現職。

シニアビジネスプロデューサー
溝田高虎氏

■ マーケティングのアイディアを考えるために心掛けていることは？
恕（おもいやり）

■座右の本は？
『天に星地に花』（帚木蓬生）

■好きなテレビ番組は？
TBS『がっちりマンデー!!』

■参考にしているｗｅｂサイト
Googleマップ

■マーケティングを一言で表現すると？
気づきの提供。

木村めぐみ（きむらめぐみ） ●鶴見大学短期大学部歯科衛生科卒業。都内の歯科医院に勤務し、担当制にてホワイト二ングや歯周病の治療に従事。結婚、出産を経て、予防をメインに診療を行っている医院に勤務。副院長として、歯科衛生士が主体となる医院作りを経験。その経験を生かし2013年KIDS DENTAL PARKに入社。研修や業務指導を担当している。

歯科衛生士
木村めぐみ氏

■マーケティングのアイディアを考えるために心がけていることは？
人をよくみること、どうしてなのかを深く考えること。

■ 座右の本は？
『迷わない強運哲学』（前田義子）。FOXEYの社長である前田さんは、生き方がエレガントかつスマートでとても素敵だなと思います。憧れの方です。

■好きなテレビ番組は？
ドラマ『相棒』。テレビはほとんど見ないのですが、右京さんの頭のよさと組織に屈することない心が好きで見たいなと思う番組です。

■参考にしているwebサイトは？
特にこれというのはないのですがFacebookはよくみます。

■マーケティングを一言で表現すると？
顧客を常に一歩リードし、感動を与えること。

→次ページテーマパークのような歯医者、このねらいは？