ひろゆき氏と考える「会社員を楽しむ極意」 幸せそうな会社員は一癖ある?

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原田:2013年2月にニワンゴ取締役をお辞めになっていますけど、また次もライバルがいないマーケットを何か見つけたいと?

ひろ:まあ、やっているうちに出てくればやるかなあ、という感じですけどね。

原田:老後のイメージなどはあるのでしょうか。

ひろ:僕が想像していた老後が、おそらく今なんですよ。ダラダラ好きなことをやって、たまに「これをやりたいな」と思ったことをやる。早送りしすぎましたね(笑)。割と達成しちゃったので、どうしようかなと(笑)。

まあ、たぶん、このままダラダラが続くんじゃないですかね。どうせ何かをやるんだったら、失敗しない方向でやります。そのほうが得だし楽ができるので。

原田:でも、何かをやること自体が、一般的には“努力”に映ると思いますけど。

ひろ:最初は「こういうものを作ったらどうなるんだろう」と、リアクション見たさで観察から入るんですよね。それで、作っているうちに「これはこの方向で伸ばしていったほうがいい」「これはこっち側にいくとライバルにぶつかるから避けよう」と、いかに手を抜いて続けられるかといったスタンスでやっていくのです。まあ、つねに観察はしています。

原田:でも、観察しているときは、人のリアクションを見るのが喜びだったり、世の中をちょっと驚かせたいといった気持ちがあるんですよね。

ひろ:人のリアクションを見ているのが好きですね。海外に行ってもずっと人を見ています。だから、割と観察しているだけで満足なのかもしれません。

原田:自分がリーダーになって目立って進めていく感じではないのですか。

ひろ:そうですね。想像外のことが起こると楽しいです。想像と全然違うことをやる人がいると、「ああ、こういうやり方があるんだ! へえー」と、思う。発見が面白い。

原田:観察を楽しむって、完全に貴族ですよね(笑)。

ひろ:そうですね(笑)。だから、別に僕がやらなくてもいいんですよ。面白いものを作る人がいて、「ああ、こうなるんだ、へえー」って見てるだけでも僕はすごく楽しいのです。

原田:まだまだお聞きしたいですが、今回はここまでにしたいと思います。ありがとうございました。

(構成:佐藤ちひろ)

原田 曜平 マーケティングアナリスト

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はらだ ようへい / Yohei Harada

1977年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。2003年、JAAA広告賞・新人部門賞を受賞。著書に『平成トレンド史』『それ、なんで流行ってるの?』『新・オタク経済』『寡欲都市tokyo』などがある。YouTubeはこちら

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