「ちゃんとダラダラ休む」が人間に必要な納得理由 メンタル不調から回復までにたどる4つの段階
ちゃんとダラダラ休むのが大事
メンタル不調には、うつ、抑うつ状態などいろいろな呼び方があります。
精神的・肉体的ストレスにより脳がうまく働かなくなっている状態が「うつ」といわれるもので、セロトニンなど神経伝達物質の枯渇によって、「心の水位」が下がってしまっているということです。あせらず、きちんと治療に向き合えば、状態は以前よりもっとよくなります。
第1段階で、とにかくちゃんと休むことが必要ですが、これがなかなか難しいのです。クリニックにいらっしゃる患者さんも、どう休んだらいいのかわからないとおっしゃいますので、ともかく初めの1か月間は、特に集中的に休んでくださいということから説明しています。
心の水位が下がる状態になる原因は、仕事の量が多すぎることや、人間関係などで、大きなストレスを抱えたことです。それによって、脳疲労を起こしているのです。脳科学的には、神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの不足・枯渇が原因だろうと言われています。まずは、「ちゃんとダラダラ」休みましょう。
第1段階でしっかり休み切ると、変な言い方ですが、休むことに飽きてくるものなのです。それと同時に、少し気持ちの活動度が上がってきます。そうしたら次のステップですね。
第2段階では、「なにかしようかな」という気持ちになってきますので、ウォーミングアップとして、ご自身の趣味とか、好きなことに時間を使い始めてもらいます。漫画でも、動画の流し見でも結構、ストーリーが頭に入ってこなくても結構、ただ眺めるだけでもOK。
初めのうちは、そんな刺激の少ない活動であっても、30分もすると疲れて嫌になってしまうものです。人によっては、「先生、今日はテレビを47分観られました」とか「今日は漫画を80ページまで読めました」という場合がありますが、そういうときは、「ちょっと頑張りすぎたんじゃないですか? まだ頑張りすぎちゃ駄目ですよ」とお話ししています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら