3年休職から復帰した経営コンサルのサバイブ術 仕事の効率が悪い、社内人脈が使えないを克服
フロアに着くと、見覚えのある顔が見えた。それは、会議室フロアの受付の女性だった。「昔会議室の空き具合をこまめに確認してくれたり、部屋の準備をしてくれたり、よくお世話になったなあ……」と思い出に浸っていたら、相手も気づいてくれた。
「お久しぶりです! ずっとお見かけしなかったですが、どうされていたのですか?」
再会は人生を再考するきっかけ
その後、私が健診で白血病であることがわかり緊急入院したこと、9カ月病院で治療を受けたこと、3年休職して最近復職したことを説明したら、お互い目頭が熱くなってしまった。
「そうだったのですね。病気のこと、全然知りませんでした。元気になられて本当によかったですね!」。うるんだ瞳で笑顔をつくりながらそう言ってもらったときに、当時自分はたくさんの人に支えられて日常を送っていたことを思い出し、病気になったことでその日常が文字どおり「強制終了」になってしまったこと、そして時間はかかったけれど日常を取り戻し復職できたことのありがたさを痛感した。
「治療中もそして現在も私は多くの人に支えられて毎日を生きている、生かされているのだなあ……」。そうしみじみ感じさせてくれた、貴重な再会だった。
社外でお付き合いがあった方にもご挨拶させていただく機会を得たが、その中でこれからの人生について考え直すきっかけをくれた再会があった。復職後コンタクトを取ったお客様の中には、転職をされている方もいた。とくに印象的なのが、転職後さらに生き生きとしている先輩方だ。「実績を積んだ職場を離れて、新たな会社で楽しそうにお仕事されているなんて、尊敬の一言だなあ……」。そして、複数社からお声がかかったと伺い、さらに驚いた。
この先輩たちに共通している点は、社内でのポジションが上がってもフラットな態度で社内外の人と接し、仕事を進める際には自ら手を動かし、そして社外ネットワークをもっていること。とくに社外ネットワークは個人の財産となって、転職後も大いに活用されているようだった。
「人生100年時代、シニアになっても現役で働く人は増えるだろうけど、充実したポジションをキープできるのは、何歳になっても謙虚に、自ら動いて、そして自ら人と交わろうとする人材なんだ」。復職直後に、この学びを得られたのはありがたいことだった。
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