平等意識の欠けた人が干されるのは仕方がない訳 子どもたちはかつてない平等教育の中を生きている

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無差別社会のユートピアが到来しているのか(写真:cba/PIXTA)
清廉潔白、品行方正、謹厳実直――。とことん潔癖が求められる。そんな現代ニッポンの実態と、生き抜き方を具体例とともに追っていく連載第4回。
前回:自虐笑いや土下座すらネタにできない空気の正体(3月10日配信)

子どもの世界で進む平等意識

親になった30~40代が子どもを幼稚園・保育園や小学校に通わせることになってみると、自分たちの世代とのギャップに驚くことがある。保育士や先生は、園児・児童を「さん」づけで呼ぶ。せいぜい「君」、あるいは呼び捨てされていた時代とは大きく変わった。

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親が子どもの友人を、「君」「ちゃん」付けか呼び捨てすると、先生から「さん」付けでお願いしますと“指導”される。私の知人は先生に理由を問うと「さんと付けることによって、人間として等しく存在するため、自覚を育てる」といわれた。「一部の親からのクレームがあるのでは」という再質問には「それもありますが、平等に接することが大切です」と返ってきた。

先日、北京オリンピック・パラリンピックが閉幕した。五輪憲章では競技が国家競争ではないために、組織委員会は国ごとのランキングは作成できない。テレビでは連日、各国の金メダル数を比較していた。この差にくらくらするが、小学校の運動会で順位をつけないところも出てくるのは当然だろう。運動ができる/できないで順序付けするのは、平等意識に反するだろうから。

私の子どもは学校でイルカショーに行った。おそらく今後は、イルカショーを見たあとに、ショーはイルカにストレスを与えている可能性や、飼育状況も問題がある可能性があると説明を付与せねばならないだろう。

実際に平等や人権の発祥国フランスでは昨年、イルカを使ったショーや、サーカスでトラなどの野生動物を使用することを禁止する法案を可決した。

今後、養鶏場のケージフリーだけではなく、養豚場の環境について教育したり、あるいはすでに一部で見られるように動物を殺さないプラントベース(植物性食材)のビーガン食が勧められたりするだろう。

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