元日本代表40歳「現役続行する男」が挫けない理由 山瀬功治は自分自身で限界を決めない

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週末の試合メンバー18人は、その週の練習次第で決まる。メンバーから漏れる回数が増えれば増えるほど、シーズン終わりに契約満了の現実を突き付けられる確率が高まっていく。

すると崖っぷちがリアルに感じるようになってくる。昔は道幅が1メートルくらいあったとしたら、それが50センチ、30センチとだんだん狭くなった。

健康と同じで、当たり前だと思っていたことが当たり前ではなくなる。失って初めて気付くこともある。もっと若いときから危機感を持っていられたら良かったけれど、人間は未熟な生き物なのでなかなかそうできない。

愛媛FCでは、自分が最大限出せるものを出しきって3年という日々を過ごした。その日にできる最高の努力をし続けた。だから今日が〝自分史上最高〞になるのかもしれない。

自分自身で限界を決めない

2021年9月22日の誕生日で40歳になった。この年齢になっても曲がりなりにも動けていて、実際に2021シーズン最終戦は90分フル出場できた。ここまでの歩みがベストの正解かどうかは分からないが、少なくとも不正解ではないと思う。

よくある表現を使うとしたら、引退するまでは40歳も通過点でしかない。最初から40歳までと終わりを決めていたのならばゴール地点になるけれど、まだできるという手応えを感じている間は先を見据えて生きたい。

お店のオープン5周年や10周年に遭遇したことのある人は多いはず。でも7周年を大々的に祝うお店はあまりない。

日本人はキリの良い数字をひと区切りに使う風潮がある。自分の場合、プロ17〜18年目のときはなんとなくプロ20年をひとつの目安にしていた。それで38歳になるシーズンにプロ20年目を迎えて「さて、次はどうしよう」と、ふと考えた瞬間があった。

次にキリが良いのは40歳だった。持久力や運動能力の衰えは30代半ばを過ぎてから始まった話であって、40代になったからといって急に体の細胞が変化するわけではない。

技術は複合的な要素だと考えているので、できなくなったプレーもある。その代表がドリブル突破になるけれど、パスやトラップなどの基本的な技術に年齢は関係ないとよく言われる。だからこそイメージ通りにプレーできない自分に腹を立ててしまうこともしばしば。

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