HMVを買収したローソン、関心は店舗よりネット 既存の店舗は合理化も

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HMVを買収したローソン、関心は店舗よりネット

コンビニ業界2位のローソンが、音楽映像ソフト販売大手のHMVを買収する。12月1日に、大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツから、全株を18億円で取得する計画だ。

HMVはショッピングモールを軸に37店を展開し、2010年4月期は売上高309億円、最終赤字46億円。1990年に英HMVの日本法人として上陸し、米タワーレコードとともに、洋楽の豊富な品ぞろえで業容を拡大させてきた。が、CD市場縮小を受け、07年には大和系ファンドが100%子会社化。今年8月には旗艦の渋谷店も閉め、ネット配信に押されるCD販売店の象徴となった。

ローソンにとっての関心も、実はHMVの店舗ではなく、ネットにこそある。

HMVオンラインは音楽ソフト販売でアマゾンジャパンに次ぐ国内2位。HMVの売上高の4割を占め事業収支も黒字だ。片やローソンも子会社ローソンエンターメディアのチケット販売は国内首位である。ローチケは前期、営業収入100億円、営業利益10億円と、業績は手堅い。

HMVの音楽ソフトと、ローチケのコンサートチケットやタレントグッズとは、客層も重なる。ローソンのポイントカード「Ponta(ポンタ)」は会員数2500万人を誇るが、HMVのネット会員470万人も十分魅力だ。

既存店舗は合理化も

一方、HMVでは店舗のテコ入れが進んでいる。CD市場縮小と店舗大量閉鎖で、商品力は劣化しているおそれがある。マスを狙い、売れ筋商品のみを頻繁に入れ替えるコンビニと異なり、音楽ソフト店はきめ細かな品ぞろえと目利きが勝負。「年に1~2枚しか売れないCDでも置いてあることがコアなファンを惹き付ける」(音楽業界関係者)。

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