日頃、「声かけしても親の言うことを聞かない」「親の思ったとおりに子どもが動いてくれない」場合は、次の2つを自問自答してみてください。
子どものやる気を出すことを意図した声かけは実は少なく、親の感情をそのまま子どもにぶつけてしまっていることが少なくありません。
人間には心があり、当然ながら、子どもにも心があります。「心が動くための言葉となっているのかどうか?」「そのような言葉で自分だったらやる気になるのか?」と自問自答すると、いかに見当違いの言葉を使っていたかに気づくことがあります。
行動を促すために、「〇〇しなさい」という命令形がよく使われます。もし自分が人からそのような命令形で言われて快く行動するかと問われれば、なかなかYESと答えることができないと思います。子どもといえども人格をもった立派な一人の人間です。命令一つで簡単に動くようなことはありません。
これら2つは、当たり前の問いと思うかもしれません。しかし事がうまく運ばないときは、往々にしてこの2つの基本が欠けていることが多く、自分本位、親本位になっている可能性が高いものです。
5つの事例で考えてみる
具体的に、前述の5つの例について言葉を言い換えてみます。
1)集中力がない子にどう声をかけたらいいですか?
↓
【言い換え】 「集中できる場所と時間を一緒に探してみない?」
集中力は、時間と場所によって変わるためそれを探すという行為に変えていきます。
2)好きな科目ばかりで苦手科目を勉強しないときに、どう声をかければいいですか?
↓
【言い換え】 「好きな科目をどんどんやるといいよ」
好きな科目をやることを肯定されると、その反動が起こることがあります。つまり、子ども自身が好きな科目だけでいいのだろうかと疑問を感じるようになるということです。事実、これまでのケースでは、その後、好きではない科目も自らやりだすということがよくあります。ただし、行動に移るまでに若干のタイムラグはあります。
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