9月にオープンしたばかりだが、すでに生徒は20カ国から170人集まっており、日本人も3人いる。生徒の60%がマレーシア人で、残りの40%が外国人。韓国、中国、シンガポール、モルディブ、バングラディッシュ、タイ、インドネシア、英国とさまざまな国の子どもが集まるが、アジア人が多いという。将来的には900人までの生徒を収容できる見込みだ。
クラスは24人制で、教師はほぼ全員が英国人。教師のプロフィールはすべてホームページ上で公開している。
のびのびと学べる、広大な敷地
広大な敷地には、クリケット場、ラグビー場、ホッケー場、フットボール場など、6つのグラウンド、300席の音楽ホール、スポーツセンター、プール、24時間の看護室、アートセンターなどの施設が点在する。学校敷地を一周するには1時間以上かかるというが、今のところ、まだ工事中の設備も多い。なぜ、こんなに多くの施設が必要なのだろうか?
「マレーシアのいくつかの学校では、いかに早く卒業試験で高得点を取るかだけに焦点をあてた教育がされています。けれども、我々のやり方は違います。当校の卒業生が目標とするハーバードやケンブリッジなどの一流大学に行く子どもたちの成績はたいていオールAで差がつきません。ですから、勉強だけではなく、スポーツや芸術、音楽など何かの分野に秀でていることが非常に意味を持ちます。ですから、スポーツやアートなどを大変重視しているわけです」
教室は年齢、用途別に細かく分かれており、低学年の教室には遊ぶスペースやアートのコーナーなどもある。プレスクールになると、数学、英語、フランス語、中国語、科学、地理など、それぞれの教科別にクラスが分かれており、大学のように、子どもたち自身が教室を移動して学習する。
共同生活でさまざまな経験を
寮はハウスと呼ばれ、いくつかに分かれている。それぞれのハウスにくつろげる遊技場などがあり、共用スペースは生徒たちのアイデアでユニークな飾り付けがされている。低学年で3人部屋、その後、2人部屋で、最終的には個室、というように、年齢によって異なる。ただし全寮制ではなく、週末だけ家に帰るスタイルや、通いの生徒も受け入れる。なぜ寮を用意するのか。
「教師も多くが同じ敷地に暮らしており、一つの大きなファミリーのように暮らすことができます。共同生活には良い点がたくさんあり、子どもたちはいつも一緒に過ごしながら、物をシェアすることや、お互いに尊敬することなどを学んで行きます。ビッグブラザーシステムという名で、大きい生徒が小さい生徒の面倒を見ることもあります。現在、アジアでも一人っ子が増えており、彼らにとっては貴重な経験になります」
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