ウクライナ危機が日本の資材調達に与える大混迷 もっと深刻なのは「脱炭素が虚像」という違和感だ

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2月25日、ウクライナの首都キエフでロシアによる砲撃を受けて火災で損傷した建物。目を覆わんばかりの光景だ(写真:Erin Trieb/Bloomberg)

知り合いの母親が公園で号泣していたらどうしたらいいだろう。

まったく個人的な話だが、私の息子は幼稚園に通っている。そこでもっとも仲の良い友だちの親は在日ウクライナ大使館で働いている。そしてロシアのウクライナ侵攻の当日(2月24日)。祖国の家族や親類や知人たちを思って号泣していた。

私にはなすすべもない。日本では多くの人たちはウクライナを気にかけつつも変わらない日常を過ごしていた。これは責められるべきではない。各自の生活がある。私はただちに在日ウクライナ大使館に寄付できるか問い合わせ、そして、現金の手渡しを試みて24日の午後には、ささやかな寄付を完了した。

通りすがったウクライナ大使館は不気味なほど静かだった。さらにロシア大使館の前には抗議のデモはあったものの、予想以上に小規模だった。民間人の私としては、傍観するしかできないかもしれないが、少しでもできることはないかと思うにいたった。

私のささやかな寄付はマクロ的には何の意味もないかもしれない。ただ、少しでも現地の方々を励ましたいと祈りを届けた。それはセンチメンタルといわれれば、それまでかもしれない。

ウクライナとサプライチェーン

私は企業のサプライチェーンのコンサルティングに従業している。まさかロシアがウクライナに侵攻するとは大半が思っていなかった2月22日にサプライチェーン関係者たちとテレビ会議で会合をもった。すると参加上限数を超えて多くの関係者が参集してくれた。

関係者の危機感は相当なものがある。

実際に、有名な企業だけで挙げてみても、JT(日本たばこ産業)、コカ・コーラ ボトラーズ、カールスバーグなどはウクライナの工場停止を決断した。UPSやFedExなども同国での活動を停止せざるをえなくなった。また、現地生産が止まるということは、このまま紛争・戦争が続けば、ウクライナからの輸入が止まる可能性がある。

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