ウクライナ危機が日本の資材調達に与える大混迷 もっと深刻なのは「脱炭素が虚像」という違和感だ

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そこで貿易統計から2021年に、ウクライナ→日本へ輸出された品目と貿易額を見てみよう。するとJTの工場停止が代表するように「たばこ」が1位にランクインされる。次に、鉄鉱、アルミニウム、チタン、マンガンと続く。

(外部配信先では図表や画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

なお、ウクライナをめぐる調達網に打撃や混乱があれば、アメリカを中心とする半導体産業は大打撃を受けると考えられる。半導体製造で使用するネオンを大量に使用しているからだ。これまで半導体の入手が難しいといわれてきたのは周知の事実だが、それがウクライナ危機でさらに問題になる。また日本としても鉄鉱、アルミニウム、チタン、マンガンといった資源の入手が不透明になっている。

サプライチェーン関係者はウクライナという輸入先の代替を求めてさまよっている。現時点ではウクライナからの輸入に支障がでるかもわからない。ただ無傷ではいられないだろう。現在は各社が代替先を求めて右往左往している状況だ。

ロシアから日本への輸出品目は?

次に侵攻した側のロシアを見てみよう。ロシア→日本へ輸出される品目と貿易額だ。

これは話題になっているように天然ガスや石油などが多い。現実的に、こ

れら資源の高騰が続いている。ロシアは対ドルで下落が続いているものの、資源の高騰にも恵まれている。これでは漁夫の利のようなものだ。といいながら、企業のサプライチェーンとしては安定して調達できたほうがいいのは事実だ。とはいえロシアを切るべきか、違う調達先を見つけるべきか。

各社とも難しい判断を迫られている。

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