前回の「株式市場を脅かす『4つのリスク』は解消するのか」(2月5日配信)で、筆者は、「ご本人が心底株式を嫌っているのかどうかは定かでないが、株式市場のほうはすでに岸田文雄首相を嫌っているように見える」と書いた。この推測を強力に裏付ける調査を見つけた。
「投資家」の岸田政権支持率はたったの3%
日経CNBCが同チャンネルの視聴者を対象に行った調査で、「あなたは、岸田政権を支持しますか?」という質問に対して、「はい」という回答がたったの3%しかなかった(調査期間は2022年1月27日~1月31日)。
日経CNBCは、主にマーケットや経済を題材とする番組を流す有料チャンネルで、実際に投資にかかわっている視聴者が多い。国民一般を対象にした岸田内閣の支持率は、多くの調査でここのところ下落傾向にあるが、それでも40%台半ばくらいの数字が多い。ところが、「投資家の支持率」と見ることができるこの調査では3%なのだ。よほど嫌われていると言っていい。
目下、新型コロナ・オミクロン株の流行が「マンボウ」(まん延防止等重点措置)を通じて経済を減速させ、ウクライナ・ロシア間の地政学的問題が発生し、何よりもFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)がインフレ対策に重点を移して今後利上げと量的緩和の回収に進む「パウエルリスク」の顕在化で、内外の株価が下げている。
これらに加えて、株式市場が警戒する「岸田リスク」まで実現したら、投資家としてはたまったものではない。
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