ガザ地区で最後まで取り残されたイスラエル人人質を奪還したユダヤ人のメンタリティー

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2026年1月28日、イスラエル南部メイタールで行われたイスラエル人人質ラン・グヴィリ氏の葬儀で、警察官の棺担ぎが棺を運んでいる(写真: 2026 Bloomberg Finance LP)

「返還」ではなく「奪還」した最後の人質

2026年1月26日、ハマスに拉致された最後のイスラエル人、ラン・グヴィリ氏が843日ぶりにイスラエルに戻ってきた。「戻ってきた」と言っても、自らの足で立って帰ってきたわけではない。遺体となって戻ってきたのである。ハマスが遺体を「戻した」わけでもない。イスラエルの国防軍が特殊作戦を実行して「取り戻した」のだ。

ラン氏を取り戻すための作戦は、数週間にわたって準備された。約1カ月前、シャバク(イスラエル総保安庁)が拘束したイスラム聖戦のメンバーを尋問した。この人物は、今回の対イスラエル攻撃に関与しており、ラン氏を埋葬した場所の詳細を知っている疑いがあった。

シャバクによる尋問の中で、この工作員が遺体を複数の場所に移送したことについて供述し、さらに遺体の居場所を知っている関係者の存在を指摘した。調査を続ける中で浮上してきたのが、ガザ地区北部に位置するアルバトシュ墓地だった。

同墓地での大規模な捜索作戦が実行された結果、ついにラン氏の遺体が特定され、イスラエルに奪還することができたのである。

ラン氏の遺体が収容された直後、安全な場所に移動し、初期のDNA照合が行われた。最終的にはイスラエル国内の法医学研究所にて、歯の記録と家族のDNAサンプルを照合することで遺体がラン氏本人であることの100%の確証が得られた。

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