30歳から「成長した人」「しなかった人」の考え方 ちょっとした考え方の違いが大きな差を生む
かつて、派遣社員として働く20代の女性からこんな話を聞きました。「経済的にギリギリの状態。これからどうなるか不安なので、貯金をしたいんです」そこで、彼女が友だちから勧められたのが、ネットでのFX(外国為替証拠金取引)。
そして数年後……、彼女は深刻そうに訴えるのです。「結局、私、何をしてきたんだろう。収入はほぼ変わらず、遊びも旅行もほとんどしなかったし。貯金だけは100万円ほど貯まりましたけど……」
私が思うのは、せっかくがんばるなら、お金を使わないことでがんばるより(貯金は大事ですが)、外に出て、動いて、お金をつくりだしていくこと、学ぶことをがんばったほうがいい。さまざまな経験や人とのつながり、学び、特技などが自分に蓄積されるほど、“稼ぎ力”はどんどん大きくなっていきます。
自分で仕事を選ぶようになるには
現代は、男性も女性も「正規雇用がない」という理由だけではなく、「自分の都合のいい時間に働きたい」「専門的なスキルを生かせる」などの理由から、自ら進んで派遣社員やアルバイトなどの非正規雇用を選ぶ人も多くなってきました。ただ、自分で仕事を選ぶようになるためには、まずは選ばれる人になることが先決。そのために、いまよりもっと稼げる自分、食いっぱぐれない自分になったほうが、ずっといい利回りなのです。
1カ月に数万円でも、数時間でも自分に投資した分は、次の年代で、必ず取り戻せます。それは、収入という直接的なものだけでなく、ものを見る目や、判断力、分析力、人間関係力など、生きる力になって……。
自分に投資している人と、そうでない人の違いは、40代、50代と年齢を重ねるほど顕著になります。貢献できる力をつけている人には、「あなたにお願いしたい」「あなたの意見が聞きたい」と自然に人や仕事が集まってくるのです。
ただし、「だれもがやっている」方向にいくと、30歳を過ぎて、「止まる人」になってしまいます。「なかなかやっている人がいない」「簡単にはできない」方向で力をつけるほうが、需要は高まります。「この勉強は必ず需要がある」という公算があるときは、借金してでも自分に投資したほうがいい。仕事が忙しくて、勉強する暇がないなら、やれる方法を考えればいい。
“守り”に入って失うことを恐れるより、“攻め”でやれることを増やしていくほうが、人生ずっと楽しいじゃありませんか。