「ネット上の人間関係が怖い人」が知るべき超本質 オードリー・タンがネット発信で大事にする事

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さらに、インターネットのプラットフォームは多くの人の評価を一度に扱うことができるため、その人が良い人か悪い人なのかを一人ひとりに聞いて回らなくても、その人に対する評価が集まってきますよね。だからこそお互いを信頼することがより簡単に、より速くできるようになります。

インターネットの「Fast(速さ)」、大量に集められ評価は多様性を帯びているという「Fair(公平さ)」、そして「それは一理あるな」と思わせる評価だけが参考にされる「Fun(楽しさ)」という“3つのF”が、インターネットプラットフォーム上における相互評価を、人々が信頼する材料でもあるのです。

2021年7月、もともと教育部(日本の文部科学省に相当)の潘文忠部長の代理で東京オリンピック・パラリンピックを訪問する予定でしたが、東京オリンピック・パラリンピックの防疫対策に協力するため、総統と行政院長(首相に相当)と話し合った結果、キャンセルすることを決めました。下の写真はその時にTwitterで文章とともに投稿したものです。

これは日本政府が新元号を発表する際の額縁をイメージしたものです。本当は「謝謝日本(ありがとう日本)」の4文字を伝えたかったのですが、「令和」のように2文字にすることができません。ですから二つの絵文字を用いることにしました。

この絵文字も日本が発明したものです。はじめに発明したのはdocomoで、当時はモノクロでしたが、次第に美しいカラーに対応していきましたよね。

この絵文字のよさは、たとえ漢字が読めなくても、何も文字が書かれていなかったとしても、日本の国旗であることがわかりさえすれば、絵文字と国旗の組み合わせで、これが日本への感謝の意味だとわかってもらえるということです。皆さんに気に入っていただけてよかったですし、ここにも“3つのF”が効果を発揮しています。

自分たちで何かしらのアイディアを提唱したい時には、短い言葉で表現するのがおすすめです。“3つのF”――「Fast(速さ)」「Fair(公平さ)」「Fun(楽しさ)」を意識して作ると、瞬く間にハッシュタグ「#」が付けられて、インターネット上で拡散されていくことでしょう。

その時に、間違うことを恐れないでください。インターネット上で大勢から注目を浴びる最善の方法は、間違った答えを提供することです。するとどこからともなく専門家が現れ、具体例を用いて修正してくれるでしょう。

意見の合わない人とどう付き合うか

インターネット上で起こる意見の食い違いに苦しむ人は多いと聞きます。
こうした分断から自由になるためのヒントをいくつかお話ししましょう。

台湾のインターネット上では、大きな討論が起こって、誰かが「ルールで管理することが必要なのではないか」と提起するたびに、「白色テロ* の時代に戻ってはならない」と反対されます。白色テロの時代に戻りたいと思う人はほぼいませんから、やはり言論の自由は尊重しようという結論に落ち着きます。

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