eスポーツ選手「差別発言で契約解除」で起きた事 「人権」というゲーム専門用語を知ってますか?

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ブロードメディアeスポーツは「不適切な発言」を理由にたぬかな選手との契約を解除した(ブロードメディアeスポーツ公式サイトより)

日本人女性プロゲーマーとして活躍していた、たぬかな選手が所属eスポーツチームであるCYCLOPS Athlete gaming(CAG)との契約解除を2月17日、言い渡されました。2月15日に自身によるライブ配信にて不適切な発言をしての処分です。

たぬかな選手は、レッドブル社からも支援されたRed Bullアスリートとしての活動もしていましたが、こちらも契約解除になったとみられています。日本人eスポーツ選手としては、ウメハラ選手、ボンちゃん選手に次いで3人目のRed Bullアスリートとして契約し、プロゲーマーとしても日本人女性2人目という先駆的な存在でした。

「170cmないと、正直、人権ないんで」

彼女がライブ配信にて問題となった発言は「170cmないと、正直、人権ないんで」というところ。元々はUber Eatsの配達員から連絡先を聞かれたことについての問題提起でしたが、その配達員の容姿から男性の身長の話に発展したわけです。

元々、この発言が軽く思えるほどの暴言を繰り返してきていると以前から言われてきたので、弁明の余地もないことですが、そもそも多くの人が引っかかっている人権という意味は、彼女にとってそこまで重い意味ではなかったと推測されます。

ゲーム界隈、とくにソーシャルゲーム界隈では、「人権」という言葉を違う意味で使っていることがあります。イベントやクエストに参加するためにはある程度の装備、強さ、レベルなどが必要となり、その基準に達していない場合に対して、そのキャラクターは人権がないという言い方をします。つまり必要最低条件をクリアしていないという文脈で使われています。

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