「いま何歳?」質問する人は思考停止している訳 「ライフシフト」で指摘「年齢に対する大誤解」
年齢に対する多様な考え方
私たちの人生のストーリーにリズムと秩序をもたらしているのは、暦の上での時間の経過だ。
しかし、長寿化の進展に合わせて年齢に対する考え方を変えるためには、まず時間と年齢を単純に結びつける発想に終止符を打たなくてはならない。具体的には、年齢を可変性があるものと考える必要がある。
平均寿命が長くなり、健康寿命も延びれば、40歳、60歳、80歳といった年齢のもつ意味は大きく変わる。そうした年齢の可変性を前提に、人生のステージのあり方を変えていけばいい。
一見すると、「年齢」という概念は比較的単純なものに思える。小さな子どもでも、その概念は知っている。
しかし、「何歳?」と尋ねられた子どもが発する返答は、一面的なものでしかない。
「×歳です」という回答は、生まれてから現在までの年数(暦年齢)という単一の基準でしか年齢を考えていないからだ。実際には、次のような概念も存在する。
・社会的年齢(社会でどのように扱われているか)
・主観的年齢(自分がどのくらい老いている、もしくは若いと感じているか)


















