「いま何歳?」質問する人は思考停止している訳 「ライフシフト」で指摘「年齢に対する大誤解」

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人生100年時代には、「何歳?」と聞かれて「×歳です」と答えるのは、一面的な見方でしかありません(写真:JackF/PIXTA)
シリーズ累計52万部のベストセラー『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』の最新版『LIFE SHIFT2(ライフ・シフト2):100年時代の行動戦略』がついに発売され、14万部突破のベストセラーとなっている。
人生100年時代には、「何歳?」と聞かれて「×歳です」と答えるのは一面的な見方でしかないとする著者たちの主張を、『LIFE SHIFT2(ライフ・シフト2)』から抜粋・編集してお届けしよう。

年齢に対する多様な考え方

私たちの人生のストーリーにリズムと秩序をもたらしているのは、暦の上での時間の経過だ。

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しかし、長寿化の進展に合わせて年齢に対する考え方を変えるためには、まず時間と年齢を単純に結びつける発想に終止符を打たなくてはならない。具体的には、年齢を可変性があるものと考える必要がある。

平均寿命が長くなり、健康寿命も延びれば、40歳、60歳、80歳といった年齢のもつ意味は大きく変わる。そうした年齢の可変性を前提に、人生のステージのあり方を変えていけばいい。

一見すると、「年齢」という概念は比較的単純なものに思える。小さな子どもでも、その概念は知っている。

しかし、「何歳?」と尋ねられた子どもが発する返答は、一面的なものでしかない。

「×歳です」という回答は、生まれてから現在までの年数(暦年齢)という単一の基準でしか年齢を考えていないからだ。実際には、次のような概念も存在する。

・生物学的年齢(肉体がどれくらい若いか)
・社会的年齢(社会でどのように扱われているか)
・主観的年齢(自分がどのくらい老いている、もしくは若いと感じているか)
次ページ暦年齢を基準に人生を考えるのをやめよう
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