ヴァンフォーレ甲府が低予算でも結果を残せる訳 伊東純也を磨いたチーム、佐久間悟社長兼GMに聞く

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ヴァンフォーレ甲府でプレーする伊東純也選手。右は当時の佐久間監督(写真:ヴァンフォーレ甲府)

学生時代から注目を浴びた選手はJ1や海外志向が強いが、それ以外の選手は、自分の現状と向き合い、プロ志望でもJ2やJ3を望む選手もいる。

会社員でいえば中小企業でスキルを磨き、大企業に転職するイメージだ。もちろん報酬は増え「ステップアップすると年俸は数倍に」といわれる。

一方、クラブには、契約期間満了前に移籍した選手の「移籍金」が入り、収入源となる。

地方クラブだが、先進的な取り組みも

ここまでは「中小クラブの身の丈経営」の話だが、ヴァンフォーレ甲府はさまざまなビジョンを掲げている。プロスポーツクラブの先進的事例として紹介したい。

まず2022年シーズンのスローガンには「躍進~Unite for the Next~」(次のために団結する)を掲げた。甲府は今後の成長をスローガンに込めた。

長年掲げるのが「プロヴィンチアの象徴」だ。「プロヴィンチア」とは、イタリア語で大都会や大資本のクラブに対抗する「地方クラブ」をさす。サッカー先進国・欧州に学び、人口の少ない山梨県を拠点とするクラブが目指す道だ。

甲府市は人口約18万6000人。県庁所在地の人口では鳥取市に次いで少ない(筆者撮影)

また地域社会において、選手やスタッフには「良識ある集団」として自立・自律的な行動を促す。プロクラブの一員としての言動は、コロナ禍では一段と大切だ。

2021年から掲げたのが「ヴァンフォーレSDGs宣言」だ。一見、多くの企業・業界が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)に乗ったように感じるが、以前からの取り組みだ。

2018年には「COP24」(気候変動枠組条約第24回締約国会議)にクラブとして参加。リユースカップ使用による試合時のCO2排出量の継続的な抑制活動を発表したこともある。

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