ヴァンフォーレ甲府が低予算でも結果を残せる訳 伊東純也を磨いたチーム、佐久間悟社長兼GMに聞く
まだ事業運営者、真の経営者を目指す
最後に、さまざまなテーマを掲げる佐久間氏に、経営の目指す道を聞いてみた。
「昨年社長に就任しましたが、まだ自分は経営者ではなく事業運営者だと思います。
ヴァンフォーレ甲府は2000年にクラブ存続の危機に直面し、当時の海野一幸社長(前会長)がクラブ再建に着手してよみがえりました。山梨県を中心とするみなさんのご協力、歴代経営者・スタッフの尽力も大きかった。それはこれからも続けますが、販路を広げて売り上げ拡大を果たしたいのです」
具体的には何を目指すのだろうか。
「例えばアジア圏への訴求です。吉田監督はシンガポールの前代表監督でした。今年はJリーグシーズン終了後に、コロナ禍の状況を見据えて、シンガポール遠征して冠試合(スポンサー名を入れた試合)も考えたい。SDGsの『国際交流』の一環にもなります」
さまざまな経営者を取材して思うのが、「手の届く夢を語る」ことの大切さだ。甲府も地方クラブとして地域を深掘りしながら世界も目指す。絵空事かどうか、従業員は敏感だ。
昨年、別企業を取材した際は「社長はアバウトな一面もあるが、本気で世界一を目指しているので同じ夢を見たい」という社員の声を聞いた。
ただし、プロチームは「勝利こそ元気の源」だ。「ヴァンフォーレ」はフランス語の「ヴァン(風)+フォーレ(林)」の組み合わせ。当地の英雄・武田信玄の旗印「風林火山」になれるか。まずは今シーズンの戦いに注目したい。
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