もし、会社が潰れたり仕事がなくなったりしたとき、どうしたらいいのでしょうか? そのとき必要なのは、自分で主体的に行動することです。なぜなら、もう指示してくれる人はいないからです。上司もいませんし、親に聞くのもおかしいでしょう。
そのとき絶対に必要なのが、自分がやりたいことを自分で見つけて自分でどんどんやっていく力です。つまり、主体的な自己実現力です。その能力が乏しい指示待ち人間だと対応できなくなります。
主体的な自己実現力がある人は、新しい会社や仕事を見つけたり自分で起業したりできます。「わたしは今度こういうことをやりたい」「ぼくはこれをやってみたい」という感じで主体的に行動できるのです。そして、そういう人はだいたい自己肯定感も高いので、「わたし、できそうだ」「ぼくはこれできそうだ」と思ってがんばり始めます。
でも、またその会社や仕事がなくなってしまうかもしれませんが、それでもそのたびにちゃんと不死鳥のように立ち上がっていけます。ですから、そういう人は、どんな時代になっても大丈夫といえます。自分がやりたいことを自分で見つけてやっていける人は、本当に強いのです。
改めて考えたい「主体性」の問題
ところで、ここまで会社や仕事がなくなってしまう場合の話をしましたが、そうした事態に至らない場合でも、主体的な自己実現力が必要な場面はたくさんあります。例えば、私は会社の管理職や経営者などとお話しする機会もけっこうあるのですが、そこでよく耳にするのが、独創的なイノベーションや新ビジネスを立ち上げられる人がほしいという話です。
上司がやれと言ったことをやるのではなく、逆に、「部長、これやらせてください。これこれこういうわけで、ぜひ私にやらせてください」と自分で言って、情熱を持ってグングンやっていける人です。
そうした主体的な自己実現力がある人がアメリカなどには多くいます。若い人はどんどん起業するし、会社内の新企画もどんどん提案します。GAFAとか、あるいは、そこまでは至らなくてもそれに近いようなものがいっぱいあります。でも、そういうところが日本は弱いです。経済的停滞が続いている要因の1つがそこにあります。
さて、ここまで仕事の話をしてきましたが、プライベートにおいても、自分が好きなことを自分で見つけてやっていく力は大事です。なぜなら、本当に自分がやりたいことをやれないままでいると、幸福感が味わえず人生の充実度が下がるからです。
でも、これもまた日本人は弱い傾向がありそうです。日本人はランキングによく左右されたりもしますね。みんなが読むベストセラーを読み、みんなが聴く音楽を聴き、みんなが食べる物を食べるという感じです。
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