「東大生の習い事」をマネする親が問題である理由 120歳まで生きるかもしれない時代に必要な事

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「東大生の習い事」ランキングを見てマネするのでいいのでしょうか?(写真:Fast&Slow / PIXTA)

自分の子どもは将来ちゃんと仕事に就けるのだろうか? 自分でメシが食える大人になれるのだろうか?

多くの子育て中の親が心配していることです。特に、これからの時代は「激動の時代」になると言われていますので切実です。

そこで、社会的・職業的な自立に向けて必要となる能力や態度を育てるキャリア教育が注目されています。では、どのようにしたら、本当に子どものためになるキャリア教育ができるのでしょうか?

120歳まで生きる可能性を考えると…

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それを考えるために必要なのが、「激動の時代」にはどのような変化が起こるのか、頭に入れておくことです。押さえておきたいのは、次の2つの要素です。

1つめの要素は、AIの爆発的な進化とそれによる生活や仕事の激変です。これについては、野村総合研究所とオックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授が行った共同研究が有名で、2030年にかけて日本人の仕事の49%が人工知能やロボットなどで代替可能になるとのことです。

つまり、今ある仕事や会社で消えていくものがかなりあると予想されるわけです。その反面、新たに生まれてくる仕事や会社も多数あるはずです。

2つめの要素は、超高齢化社会の到来です。2015年に放送されたNHKスペシャル「ネクストワールド」によると2045年までには人間の平均寿命が100歳になるとのことです。平均寿命が100歳ということは長生きする人は120歳くらいまで生きられる可能性があるわけです。

寿命が長くなると、社会人として仕事をする期間も長くなります。今までは学校を卒業して仕事に就いて、あるいは自分で起業して、ずっと同じ仕事をし続けた後に定年で退職というスタイルが一般的でした。イメージ的に言えば、一つの山を登って降りるという感じでした。

でも、これからは1山ではすまなくなると考えられます。2山は当たり前、3山、4山、5山などにもなりえるわけです。というのも、仕事をする期間が長くなるのに加えて、先ほど言ったようにAIの急速な進化で、今ある仕事や会社がなくなったり、今ない仕事や会社が新しくできたりするからです。

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