もちろん、そうした情報もある程度参考にするのもいいと思いますが、自分でもう一度考えて、世間はこうだけど自分はこういう方向にいくよ、自分はこういう本を読みたいな、という自分軸を持つことは大事だと思います。
それがないと、「じゃあ、自分が好きなものは何なの?自分がやりたいことは一体何なの?」と振り返ると、全然わからないという状態になりかねません。中年になっても、初老になっても、老年期に至っても同じことの繰り返しになりかねないわけで、それは悲しいことだと思います。
激動の時代を生きる子どもたちには、主体的な自己実現力がある人、つまり自分軸のある人に育っていってほしいと思います。それが仕事とプライベートの両方で充実した人生を送ることにつながるのです。
子どもを「監督」していないか
では、どうしたらそういう人に育ってくれるのでしょうか? それには、やはり子どものときからの育て方が大事です。こういうことは知識や情報として知っていればいいことではなく、生き方そのものとして身につけるべきことだからです。
そのためには、子どものときから親がやらせたいことを優先するのではなく、本人がやりたがることや好きなことを、親が応援してたくさんやらせてあげることが大事です。親は監督ではなく応援団になるべきなのです。
親が応援してあげれば、子どもは自分がやりたいことに熱中してたっぷりやれます。そして、それを深めていき誰よりも好きで得意と言えるようになります。これによって自己肯定感が高まります。また、好きなことを応援してくれて、たくさんほめてくれる親への感謝の気持ちが出てくるので、親子関係もよくなります。
また、好きなことに熱中しているときは、ドーパミンを分泌しながら頭を使っているので、ニューロンという神経細胞をつなぎ合わせるシナプスがどんどん増えます。これで理解力、情報処理力、記憶力、表現力などがついて地頭がよくなります。PCのCPUのスペックが上がるようなイメージです。地頭がよくなっていれば、いわゆる勉強もすいすい入るようになります。
そして、そういう子は自分がやりたいことを自分で見つけて自分でグングンやっていくことの楽しさを身をもって経験しているので、そういう生き方が自然にできるようになります。つまり主体的な自己実現力がつくということです。
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