エアコンも車も「もらっちゃう人」の意外な共通点 人生100年時代を生き抜く「持続可能」な方法

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また別の若い知人は、東京近郊の海辺の町で「町おこし」的なことをやっていて、地元の空家に本屋やらカフェやらパン屋やらコワーキングスペースやらをせっせと作っているんだが、机やら何やらの備品はことごとく地元の人にもらったものばかり。業務用エアコンや軽トラまでもらったというから相当なツワモノだ。

そうしてさまざまな活動を広げるうちに縁はどこまでも広がり、自宅にも地元で取れた魚がガンガンやってきてとてもじゃないが消費しきれず、近所の人に配りまくっていたら、さらにそこからもお返しが来て、そのお返しをまた配りまくったらまたお返しが……という、もはや「もらう地獄(天国)」的な状況に陥っているらしい。

金を稼ぐ仕事はこれといってしていないのに、なぜか暮らしが余裕で成り立ってしまうんですよね……とのコトである。

欲を捨てるとモノが集まる

……なんていうことを書くと、しめしめそれじゃあ私も一丁そのようなことにチャレンジしてみるか、何しろ人様にタカって生きていれば一生安泰なんでしょ? そんなおいしいことは是非やらなくちゃウッシッシ……と思う方がいるかもしれませんね。

だがしかし。そうは問屋がおろさないのだよ残念ながら。

というわけで「もらう名人」になる最後のコツであります・

コツその3 欲を捨てる

いやね、おっしゃりたいことはわかります。どうにも逆説的ですよね。だって欲がなけりゃ、そもそももらう必要もないわけで。

でも、これはまごうことなき真実なのだ。

上記のような「スーパーもらう名人」たちに共通しているのは、間違いなく「欲がない」ということなのである。もちろん必要としているものはあるし、それをもらったら大喜びで感謝して使う。でも、その使い途は私利私欲とは無縁である。

例えば、長年どこぞの家の物置で眠っていたものを工夫してお店に飾る。客も喜び、モノも喜ぶ。例えば、地元を盛り上げるカフェにエアコンがつく。スタッフも客も喜ぶ。そんなふうに、彼らはもらったものは自分一人がトクするために使うんじゃなくて、みんなが喜ぶために使うのだ。

それが証拠に、言うて何だが、当人たちはまったく儲かっている様子なし。実に質素な暮らしぶりである。

それがわかっているから、あげるほうもやる気が出るのだ。まず何と言っても、人とは人に喜んでもらうことが大好きな生き物であることは前にも書いた。となれば当然、大勢の人に喜んでもらえるとなればまったくサイコーなのである。

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