原則は「男女半分ずつ」
「合格点」といっても、最終的には男女がほぼ半々やる、というのがあるべき姿なのは変わりません。女性は半分しかやらないと「家事をやらない」と言われ、男性は半分負担すれば「すばらしい!」と言われるのですから、ルール自体がおかしい、女性に不利なゲームであるのは間違いありません。男性は明らかに、水増しされて評価されています。その出発点におけるズレは決して忘れてほしくありません。
女性のみなさんには、この文章が少しでも現状を改善する助けになればと思っています。そのうえで、今はヘタすると0点かもしれない男性が、どうやったら60点くらいとれるようになるかという、「補習教室」だと考えてください。
まずステージ1の前に、ステージ0。家事・育児は「手伝う」ものではありません。パートナーが専業主婦であっても、家事はまだしも、最低限、育児は「手伝う」という意識を持つのをやめましょう。何の行動も、時間も伴いません。意識を変えるだけです。育てているのはあなたの子ども。「手伝う」などと言えば、「誰の子どもやと思てんねん?」と非難されるのは当然です。
ステージ1。ゴミ出しは家事ではありません。よく「ダンナの家事はゴミ出しだけ」という話を聞きますが、あれは「ゴミが移動している」のであって、家事とは言いません。家中のゴミを集め、何種類もに分別し、集積場に持って行き、かつ元のゴミ箱に新しいゴミ袋をセットするのなら、1ポイントと換算してもよいですが、出勤の際にすでに出来上がっているゴミ袋を渡されて、ポンと出してくるというのは、ゴミと散歩しているだけです。
ここからが「家事」です
ステージ2。家事が始まるのはここからです。食事を作ってもらったのなら、最低限、皿洗いはやりましょう。面倒なら食洗機を買うのでもかまいません。とりあえず、女性側の負担を減らすことが優先です。
そして洗濯。「洗濯機を回す」といっても、あんな重いものを持って振り回すのではありません。ボタンひとつで洗ってくれて、干せばよいだけです。それも面倒だと言うのなら、洗濯乾燥機の導入を検討しましょう。
ここからが家事なので、ヘーベルハウスのいう「家事ハラ」も、この辺からになっています。動画には青ざめた表情の男性が映っていますが、そこまで深刻に考えることでしょうか? ダメ出しされたら、「次は気をつけるからどうすればいい?」と聞けばよいだけです。
先日行った講演でも、男性の感想で、「100グラム○○円の肉を買って帰って、妻に怒られ、やる気をなくした」というのがありました。そんな1回のことでやる気をなくしていては、この先続きません。子育ては最低でも15年くらい続くのですから。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら