ナゴヤドーム、ご当地グルメがピカイチ 12球団のホームグラウンドへ行ってみた<3>

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7月27日の巨人・中日戦はゲーム開始前にチケット完売

今回7月27日にナゴヤドームで観戦した際の動員数も、目の前の観客席の状況とほぼ一致した。

筆者がこのカードのチケットの購入手続きをとったのは7月10日である。この時点で既にネットのチケットショップはどこも「残りわずか」になっていた。従って、そこからさらに17日後のゲーム開催当日ともなれば、売れ残りはほぼないと見ていいだろう。

また、球場でもゲーム開催2時間前の段階でチケットは完売していた。だが、ゲーム後半で公表された入場者数は3万8010人。満員御礼ではなかった。球場キャパ4万500人に対する割合は93.8%だ。

この日は3塁側は内外野ともに巨人ファンで埋まり、1塁側はというと、外野はほぼ満員だったが、内野は若干空席があった。実際筆者の座席の前列とさらにその前が合計で10席ほどまとまって空いてはいた。

だが、筆者が座った列も、その後ろもびっしり埋まっていたし、1塁側内野席は概ね9割くらいは埋まっているというのが肌感覚だったので、全体をならせば球場キャパ比94%は妥当だ。

日本野鳥の会の調査を依頼すればいいかも

また、観客動員数は年間平均してしまうと、結構違和感のある数値になる。ヤクルトの1試合あたりの年間平均動員数はロードだと2万7000人だが、ホームだと1万9000人。対中日、対横浜といった不人気カードでは、ひどい時には1試合あたり1万~1万2000人くらいになる。

一方広島戦では3塁側は内外野ともに満席になるので、動員数は2万数千人にハネ上がる。さらに、ロッテ、ソフトバンク、日ハムは集客力が高く、実はこのパリーグ3チームと交流戦で対戦した際の平均動員数は、対巨人戦を上回る。集客力がない球団の場合、人気カードと不人気カードの差が大きすぎて、平均値は違和感を与えるのである。

とにもかくにも観客動員数が実数開示になって10年近くになるというのに、未だに水増し説は生きている。いっそのこと日本野鳥の会に依頼して、全球団全試合を覆面調査してもらい、疑いを晴らしてはどうだろうか。

伊藤 歩 金融ジャーナリスト

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いとう・あゆみ / Ayumi Ito

1962年神奈川県生まれ。ノンバンク、外資系銀行、信用調査機関を経て独立。主要執筆分野は法律と会計だが、球団経営、興行の視点からプロ野球の記事も執筆。著書は『ドケチな広島、クレバーな日ハム、どこまでも特殊な巨人 球団経営がわかればプロ野球がわかる』(星海社新書)、『TOB阻止完全対策マニュアル』(ZAITEN Books)、『優良中古マンション 不都合な真実』(東洋経済新報社)『最新 弁護士業界大研究』(産学社)など。

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