「夫は病院を、息子は自宅を勧めるけど…」 延命治療を拒否した妻が《最期の場所》を悩む理由

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看取り
「家族に迷惑はかけたくない」と言う患者。最期を迎える場所はどのように選択すればいいのでしょうか(写真:polkadot/PIXTA)
老いや病気に体をむしばまれても、人が死を迎えるときの「一番幸せな形」とは何か?
これまでに2000人以上を看取った在宅緩和ケア医の萬田緑平氏の患者は、治療をやめて最期まで自宅で自分らしく生きることを選んだ人たち。やがて迎える看取りは、涙にくれる悲劇ではなく、「ありがとう」という感謝の言葉がふさわしいハッピーエンドだと言います。 
いかにして治療を離れる不安や心の痛みを払拭し、痛みをコントロールしながら死へと向かう体の変化を受け入れて、幸せに亡くなっていったのか。
「延命治療」を拒否し、8年来、がんを患いながら生きてきた丸山節子さん(享年75歳)の「最期の1カ月間」を、萬田氏が振り返ります。本稿は、萬田氏の新刊『自宅で迎える本当に幸せな最期のとき』より一部抜粋で紹介します。

【前回の話を読む】「67歳のときに肝臓がんの診断」 しかし延命治療を拒否した母…《"何もしない"という選択》をした彼女の真意

自分のことで家族に迷惑をかけたくない

節子さんの話を聞くと、夫の次郎さんの介護が空回りしていること、そしてつらそうなことを挙げ、自分のことで家族に迷惑をかけたくないと言うのだった。

「死は覚悟できているんです。苦しまずに楽に逝きたいと思っています。だから家でなくてもいいの。入院したい。入院したいんです」

本人と家族の本音はどこにあるのか。入院は本当に本人の希望なのだろうか……?

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