フランス大統領選挙、候補者たちの熾烈な争い 3つのシナリオとそれぞれがはらむ問題を分析
昨年12月にドイツでオーラフ・ショルツ首相が率いる新政権が誕生し、欧州政局の次の注目点は今年4月のフランス大統領選挙となる。エマニュエル・マクロン大統領の正式な出馬表明はまだだが、主要各党の候補者が出揃い、選挙戦は事実上スタートしている。投開票日まで3カ月以上もあり、選挙戦の行方は流動的だが、現時点で蓋然性の高いシナリオを考察する。
マクロン大統領がリード、熾烈な2番手争い
最近の世論調査によれば、マクロン大統領が25%前後の支持でリードしている。それを追うのが、2017年の前回選挙の決選投票でマクロン氏と対峙した極右政党・国民連合(前回の国民戦線から党名を変更)のマリーヌ・ルペン候補、新たな極右候補で無所属のエリック・ゼムール候補、伝統的な2大政党の一角で中道右派(フランスの政治用語では右派)・共和党のヴァレリー・ペクレス候補で、15%前後の支持率で熾烈な2番手争いを繰り広げている。
フランスの大統領選挙は2回投票制で行われ、4月10日の初回投票で過半数を獲得した候補がいない場合、上位2名が同月24日の決選投票に進み、より多くの支持を集めた候補が勝者となる。まずはどの候補が決選投票に残るかが、最終的な勝者を占ううえで重要となってくる。
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