4代目までは僕が直接育てる[下]

孫正義・ソフトバンク社長が激白60分!

「新30年ビジョン」では、グループ5000社、株式時価総額200兆円という計画を掲げたほか、後継者を育成するソフトバンクアカデミアの創設も明らかにした(7月28日開講)。十数年後の引退をにらんだ後継者育成へ乗り出す狙いとはどのようなものなのか。
※前編はこちら:4代目までは僕が直接育てる[上]

キーカンパニーへどんどん配属

そん・まさよし 1957年8月生まれ。80年にカリフォルニア大学バークレー校卒業、81年日本ソフトバンク(現ソフトバンク)を創業。

――持ち株会社のトップとしては、「もしアマゾンの日本進出時に合弁会社を設立できていれば」「もしツイッターへ出資できていれば」と悔しく思うこともあるのでは?

いっぱいありますよ。でも300年単位で見れば、チャンスはいろんな形で訪れる。ウェブ型の組織というものは、今はつながっていなくても、長い目で見ると結局つながっていくこともある。また、一時的にある局地を失ったとしても、別の角度でまたその陣地に入れることもある。いろいろあるわけですね。

僕がウェブ型組織にこだわっているのもそこにある。ネットワークのアーキテクチャを考えればわかるように、一つのサーバーに集中させるような中央集権型のアーキテクチャはリスクに弱い。中央のサーバーがボトルネックになり、そこにリスクが全部集中してしまう。成長の限界も生まれる。それに対し、ウェブ型経営はスピードも速いし、自己進化、自己増殖のスピードも速いし、大きな環境の変化に対して強い。それを結果論として実現したのではなく、最初から戦略的に意図して、しかも情報革命だけに絞ってやり始めたのは、ソフトバンクが史上初ではないかと思う。

――ソフトバンクアカデミアでは300人に対して後継者教育を行う計画です。

300人から、グループ会社5,000社のキーカンパニーへどんどん配属されていく。社長あるいは副社長という形で。ですから、グループの中核の企業の経営者軍団、事業家軍団をつくっていることにもなる。

その中の1~2人が僕の後継者になる。でも、実際は20代、30代、40代だけでなく、一部は50代も入れる。僕が引退するまで十数年ありますから、今10代の人も入ってくる。僕が初代だとすると、4代目までの統治者に対し、僕が直接触れ合うことができる。

次ページ可能なかぎり直伝していく
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