今年こそ「家ごはんを絶品に!」 ただ2つ簡単投資 「こんなに簡単だった!」その秘訣は?

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調味料に投資する大切さは、「しょうゆ」だけにとどまらず、「お酢」「お酒」「みりん」についても、同じことがいえます。

お酢──「醸造アルコール」が入ったものは避ける

「お酢」も種類、値段ともにさまざまです。近所の売り場には、900ミリリットル入り300円以下から500ミリリットル入り750円程度まで並んでいたりします。

安価な「穀物酢」の中には、原料に「醸造アルコール」が添加されているものも少なくありません。それと、時間をかけて造った「本物のお酢」とは、まったく風味が違うものです。

魔法の調味料の「甘酢」は、お酢と砂糖だけで作るのですが、これも、「伝統的な本物のお酢」と「醸造アルコール入のお酢」では、同じ「甘酢」を作っても、味が格段に違ってきます

お酒──原材料が「米、米麹、水」だけの「純米酒」がおすすめ

料理で使うお酒は、「醸造アルコール」を添加せず「米、米麹、水」だけを原料とする「純米酒」がおすすめです。

日本酒は米に米麹を仕込み、酵母を使って発酵させて造ります。このとき、麹が米のタンパク質をアミノ酸に変え、うまみ成分を作り出します。甘味、酸味など、「多様で複雑な味」を作り出すわけです。

これが本来の「純米酒」の造り方ですが、このやり方ではコストも時間もかかります。そこで、純米酒に「醸造アルコール」を加えて増量するのです。

そうして作った「料理酒」は、米の旨味や深いコクが少なく、味を引き締め、すっきりした後味に仕上げる、乳酸などを主成分とした酸味が乏しくなるのは言うまでもありません。

みりん──原材料が「もち米、米麹、米焼酎」のシンプルなタイプを選ぶ

「みりん」も本来は、焼酎ともち米、米麹で造ります。もち米と米麹を、焼酎の中で半年から1年ほど熟成させます。その間、麹の働きで、さまざまな甘みが醸し出されるのです。

そういう「本みりん」はそのまま飲んでもおいしく、昔は台所仕事をする女中さんのひそかな楽しみだったくらいです。「正月のおとそ」としても飲まれていました

「本みりん」と「純米酒」だけで作れる魔法の調味料の「みりん酒」は、煮物などに「上品な甘味と風味」を加えられ、「和食の醍醐味」が感じられる逸品です。

「だし巻き卵」に使うと、ふんわりと優しい口当たり、まろやかな甘さで、いっきに料理上手になった気分が味わえます。

安部氏が開発した「魔法の調味料」の「みりん酒」さえ用意すれば、簡単に作れる「料理上手のだし巻き卵」(撮影:佳川奈央)
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